日々の雑記帳

日々感じたこと、学んだことの備忘録

OpenFOAMのバージョンについてメモ

現在、公開されているOpenFOAMは、OpenCFD社(ESI Group)版とOpenFOAM Foundation版の2種類ある。個人もしくは仕事で使用する時にどちらかを選択してインストールする必要があるのだが、どちらを選択すればよいか個人的に気になっていたので、少し調べてみた。Penguinitsさんのサイトに詳しい解説があったので、以下抜粋。

PENGUINITIS - OpenFOAM 情報

OpenFOAM Foundation版とOpenCFD版
OpenFOAM Foundation版とOpenCFD(ESI)版OpenFOAM(OpenFOAM+)の違いは、OpenFOAM v3.0+??にあるように、RHELFedoraの違いのようなものとのことであるが、よくわからない。想像だが、好きにやりたいWeller氏と、コミュニティの要望を入れたいESIとで妥協した結果ではなかろうか?これがどう転ぶかは、しばらく様子を見ないとわからない。

OpenFOAM+をRHELに対するFedoraと見なすのは、OpenFOAM+の新機能を検証不十分なまま先走り的に導入していると前提しているように思われる。ただ、OpenCFD社はOpenFOAM+をきちんと検証を行った上でリリースしているようで(なにせESI-OpenCFD社のほうがFoundationよりリリースはずっと多い)、そうなるとOpenFOAM+がアグレッシブに新機能を取り入れているのではなく、単に本家OpenFOAMの開発がトロいだけとも考えることができる。将来、本家のほうがユーザーに見限られる可能性も考えておいたほうがよいように思われる。

2017年6月、OpenCFD社からOpenFOAM v1706がリリースされた。"+"の文字が消えている。v1706はOpenFOAM-devベースで、Foundation版からバージョンアップのリリースがない現在、OpenCFD社が安定版リリースの役目を負う状況になっている。

以上の解説を見ると、OpenCFD(ESI)版のほうが検証をしっかりやっていて、安定しているようなので、単にユーザー側からするとこちらをインストールするのが望ましいと思われる。